飛行機の窓から撮った写真の場所を特定してみた!

2019年のゴールデンウィークに,ヨーロッパ旅行に行ってきました。

最初の目的地は,ポーランド・ワルシャワで,成田空港から12時間かかります。

ぼく
ぼく

まだ着かないかなあ?

ふと外を見ると,こんな景色が広がっていました。

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飛行機に乗ってるときに偶然撮った景色

そう,このサイトのロゴの背景にもなっている,僕のお気に入りの写真です。

優雅な翼,青い空と美しい雲,そして雲の隙間から見える大地…最高じゃないですか??

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お題

ぼく
ぼく

これからこの写真を使っていく上で,撮影場所をできれば知っておきたい!!

変人がなんか言ってるよ…そんなのどうでもいいじゃん…

最近のスマホは,自動的にGPSで取得した位置情報を写真につけてくれるのですが,飛行機のように電波の届きにくいところで,高速で移動しているとほとんどGPSが機能しません。

しかし,ちょっとがんばってみて,位置の特定に見事成功しました。今回は僕がやったことを説明したいと思います。

手がかりその1 写真に写り込んだ翼と地面

まず,写真から読み取れることから捜してみました。

画面右側にある翼(主翼)に着目すると,座席位置は進行方向左側,つまり視点は左斜め前方あることがわかります。

地面にも着目してみましょう。

雲が多く,なかなか地面が見えませんが,その中でも一番特徴のある地面を切り取ってみました。

Picture2
地面の部分を拡大!

写真上に見える土が露出している部分の柄,そして下の道路のような白線の形がキーになりそうですね。

手がかりその2 写真のEXIF情報

Exif情報とは写真の撮影日時やカメラの機種名、絞りやISO感度といったカメラの設定、編集に使ったソフトウェアなどさまざまな情報を含んだデータの集まりのことです。

「いつ・どこで・どんな設定」で撮影したのかがわかるので、写真の管理をする時には便利な情報ともいえます。

また、GPS機能がONになっている場合は「どこで」撮影したのかもわかるようになっています。

写真に自動登録される「Exif情報」って何? 知っておくべき安全な使い方 – チエネッタ|NTT西日本 (flets-w.com)
ぼく
ぼく

これに位置情報が保存されてたら最高じゃん!

そんなEXIFデータ,お題の写真についていたのはこちら!!

2022-03-14
位置情報がついてない

チーン…

位置情報はついてませんでした。高速で飛行し,電波を遮る飛行機では,GPSの受信は厳しいようです。ですが,撮影日時:2019年4月29日 18:59(JST) という情報は手に入りました!

手がかりその3 飛行データ(Flightradar24)

写真からの情報で,ユーラシア大陸のどこかなんだろうなということは分かりました。

でも,この写真とユーラシア大陸の航空写真を照合…

なんてしてたらこれで人生を使い果たしてしまいそうです…

そこで,次は捜索範囲を狭めてみましょう。

ここで出てくるのが,航空機追跡サービス「Flightradar24」です!

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Flightradar24の画面

一度は見たことあるという方も多いのではないでしょうか?

一部の軍用機を除いてほぼすべての飛行機・ヘリコプターの位置をリアルタイムで表示して,しかもそれを蓄積しているサービスです。

これで乗った便の飛行データを手に入れよう!

ぼく
ぼく

えっ、、、3年前に乗った便名なんて覚えてないよ・・・

でも大丈夫!Flightradar24は検索機能もしっかりしています。

成田発ワルシャワショパン着…

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Flightradar24検索画面

そうそう!LOT(ポーランド)航空に乗ったんだった!

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飛行データビューワー。ここからkmlかcsv形式で出力できる。

無事,手がかりその2「2019年4月29日」の飛行データをゲット

今回検索に使用したのは最大3年前までさかのぼれるBussinessプラン(有料)です。自作アンテナで受信した飛行情報の提供と引き換えに無料で使わさせていただいています。

ゴール目前! Google Earth + 今までの手がかり

kml形式でダウンロードした手がかりその3「飛行データ」と,言わずと知れたGoogle Earthを重ね合わせてみます!

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飛行データ + Google Earth

手がかりその2の「撮影日時:2019年4月29日 18:59(JST) 」付近を拡大すると…

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拡大!(上が北)

そうそう!手がかりその1の「ところどころ土が露出」してる地面!!

飛行機の視点で,手がかりその1の「左斜め前方」,つまり南側を見渡すと…

Picture3
(左)撮影した画像の一部,(右)Google Earthの航空写真

手がかり1の「土が露出している部分の柄,そして下の道路のような白線」がぴったり!

正解はロシア、ヴェリキイ・ウスチュグ地区(Великоу́стюгский райо́н)上空(60.60 N, 45.80 E付近)と分かりました。

この場所をちょっと調べてみた!

造船業が盛んなほか、銀細工で有名。 1999年より、ロシアでは、ヴェリキイ・ウスチュグがマロースじいさん(ロシア版サンタクロース)の故郷であるということになっており、クリスマスの時期には多くの観光客が訪れる。

ヴェリキイ・ウスチュグ – Wikipedia

サンタの故郷!?観光業が盛んみたいです。

撮影地点から車で30分のところに市街地があって,そこにはレストランやホテルがたくさんあるようです。空港も付近に3つあります。

ぼく
ぼく

まさかこんなにうまくいくとは!

今度はここに着陸したいなあ、なんてね😅

コメントどうぞ!

  1. みみ より:

    すごいね!他の写真も試してみてほしいです!